Regulus

獅子秘書置き場

恋の始まり5題(その2)

温もりに泣きたくなった

金髪だというだけでライアンを思い出してしまうぐらいには、意識しているのだろうと自覚したものの、向こうが近づいてくるから意識せざるを得ないのだと、すり替えて思い込むようにしていた。 小さな贈り物をされてから、構われる頻度が極端に減ったようにも…

言われて浮かんだのはあの顔

「ここ空いてますか」 アポロンメディア社近くのカフェ。ランチ時は混雑するが、俺が来る時は大概時間が外れているから、いつもゆっくり出来る。 そんな場所で、まさか自分に声が掛けられていると思わず、どこかで聞いた声だなと他人事のように思っていたら…

なぜだかとても落ち着かない

ライアンにもらったカフスをその場で捨てられず、ジャケットのポケットに入れたままにして、気がつけば数日。忘れていたとはいえ数日でも所有してしまうと、捨てるのが更に躊躇われるようになってしまった。 (装飾品なんて……女性にあげたらすぐにつけてもら…

好みじゃないプレゼントが嬉しい

ライアンがシュテルンビルトへ来てからというもの、やけに構われるようになった。 周りに知ってる人がいないから案内役が欲しいのかと、最初こそ一緒に食事をすることも何回かあったが、数日が過ぎても声が掛けられる頻度は減らず、むしろ多くなってきている…

やけに格好良く見えた

新しいヒーローが必要だとシュナイダーが口にしてから、 彼との契約を任されて異国まで行った日。 待ち合わせたホテルのラウンジで待っていると、一際目立つオーラを放ちながら自信が満ち溢れた歩き方でエントランスをくぐってくる人物に目を惹かれた。 それ…